音楽理論 ざっくり解説

音楽理論をざっくり解説します。最低限のポイントだけ知りたい方へ

中全音律

続いては中全音律について見てみましょう。これは別名「ミーントーン」とも言われます。「mean」は「意味」ではなく「平均・真ん中」という意味ですね。 時代は、これも諸説あってよく分からないのですが、純正律と同時期か、直後ぐらい(16世紀前半頃)には…

純正律

続いては純正律について見てみましょう。 ピタゴラス音律では4度や5度音程は綺麗に響きます。単旋律、あるいは単純なオルガヌムを奏でるには適しているのですが、音楽の発展とともに徐々に3度音程も使われるようになると、ピタゴラス音律では合わなくなって…

ピタゴラス音律

昔々、古代ギリシアのピタゴラスが鍛冶屋の前を通りかかったとき、2人の鍛冶屋が振り下ろすハンマーの音が綺麗にハモるときとハモらないときがあることに気づきましたとさ。 色々と研究してみたところ、2つのハンマーの重さが「2:1」「3:2」「4:3」のよう…

偶然性の音楽(不確定性の音楽)

今日のテーマは偶然性の音楽(不確定性の音楽)です。 2つの言葉の違いはけっこう難しいのですが…、作曲・演奏の際にサイコロなどを用いることによって次の音を決定させるため、作曲者本人の意思ではドレミや音の長さを決められないものを偶然性の音楽。 一…

A Whole New World(アラジン)

今回解説する曲は、ディズニー映画「アラジン」の「A Whole New World」です。様々な言語のバージョンがありますが、とりあえず私は英語版が一番好きなのでそれをペタリ。 www.youtube.com お前ら、イチャイチャすんなw しかし素晴らしい曲ですね。作曲はデ…

やられたコード進行

今回は、私が「やられた!」と思ったコード進行をいくつか紹介したいと思います。 基礎的な音楽理論を勉強していれば、実際に使う・使わないはともかくとして、大抵の進行は思いつくものです。しかし稀に「これは一生かかっても思いつかない!」と思うような…

三味線 後編

三味線 後編です。 前編(三味線 前編)では津軽三味線について勉強しました。後編では他のジャンル(本当はこちらが正統なのですが…)について見てみましょう。 唄と語り 三味線の2大ジャンルと言えば、唄と語りです。 唄は、長唄・地唄・端唄・小唄など。…

三味線 前編

今日のテーマは三味線です。 三味線ってどんなイメージでしょうか。日本の伝統楽器? 筝や尺八との合奏? 着物を着た兄弟がベンベンと派手に弾きまくる? 人それぞれ色々あるとは思いますが、まずはその辺から説明いたしましょう。 三味線=ギター 三味線が…

ノンダイアトニックコードを使う 後編

ノンダイアトニックコードを使う 後編です。 前編「ノンダイアトニックコードを使う 前編」ではドミナントの連結について学びました。 後編ではそれ以外のパターンについて色々見てみましょう。 モーダルインターチェンジ またまた訳の分からない横文字が登…

ノンダイアトニックコードを使う 前編

今日のテーマはノンダイアトニックコードです。 ダイアトニックコードとは、簡単に言えば#も♭も使わない和音という意味です。 例えばハ長調だったら白鍵だけを使用して作った和音ということです。 こういうやつ。 今回解説するのは「ノン」ダイアトニックコ…

クセナキスの作曲法

今回紹介するのは、ヤニス・クセナキスの作曲法です。 クセナキスはギリシア人の現代音楽作曲家です。 大学では建築と数学を学んだという異色の経歴の持ち主で、数学や物理の理論を作曲に応用したことで有名です。 形式化された音楽 (単行本) [ ヤニス・ク…

カポタスト 後編

カポタスト 後編です。 前編(カポタスト 前編)ではカポタストの基本的な理屈について学びました。後編では、具体的にカポタストによってどのようにコードが変化するのかを見ていきましょう。 バレーコードを簡単に 前編で学んだように、1フレットにカポを…

カポタスト 前編

JavaScript checkbox function capo1(){ var result1 = ''; var f = document.fm.fruit for(var i = 0; i C C#(Db) D D#(Eb) E F F#(Gb) G G#(Ab) A A#(Bb) B ここに結果が表示されます カポタストを着脱するとコードがどのように変化するのかを調べることが…

アフリカ音楽 後編

アフリカ音楽 後編です。 前編(アフリカ音楽 前編)ではリズムについて学びました。後編ではメロディとハーモニーについて何となく見てまいりましょう。 メロディ まず音階ですが、西洋音楽で言うところの長音階に近いもの、短音階に近いもの、ドリアンスケ…

アフリカ音楽 前編

2020年7月10日 現在、こちらの記事がバズっています。 はてなブックマークしてくださった皆様、読者登録してくださった皆様、コメントくださった皆様、ありがとうございます。 一気に通知が来ると古いものはどんどん消えてしまうようで、ほとんどの方のお名…

クラシックの一発屋

突然ですが、歴代CD売上ランキングを見てみましょう。 歴代CDシングル売り上げ枚数ランキング | 年代流行 若い人でも歌える歌、当時はアホみたいに流行っていたけど今の若い人は誰も知らない歌、この一曲だけで消えてしまった人。色々ありますね。 また、ラ…

ベートーベンの交響曲第1番

今日のテーマはベートーベンの交響曲第1番です。 ベートーベンと言えば3番・5番・6番・9番あたりが有名で、1番は音楽に詳しい方でないと知らないかもしれません。 ではなぜそんな曲を解説するか。 それは、ベートーベンの天才ぶりを手っ取り早く理解するには…

4度・5度堆積の和音

普段ポップスなどで我々が耳にする和音は、音が3度ずつ積み重なったものです。 sus4のような一時変化和音を除けば100%そうであると言っても過言ではないでしょう。 ではそれ以外の和音は存在しないのかと言われれば、勿論そんなことはありません。 4度だろ…

コードの種類を全部数えてみた!

10月4日0時頃、緊急地震速報が発表された関係で、私が以前書いた「緊急地震速報」が小バズを起こしました。災害をきっかけにバズるというのは何とも複雑な気分ですが、とりあえず速報後に実際に来た地震は小規模なものだったので良かったです。 Twitterなど…

ウィーアー! (ワンピース)

今回解説する曲は、ワンピースの主題歌「ウィーアー!」です。 私の世代はワンピースの歌と言えば間違いなくコレなのですが、若い方はどうなのでしょうか。 でもちょいちょいカバーされて再度オープニングになったりしているので、知らない人はいないと思い…

雅楽 後編

雅楽 後編です。 前編「雅楽 前編」では雅楽の各楽器の紹介と、それらの役割について解説しました。後編ではキーや移調、あと多少補足説明をしようと思います。 雅楽の調子 雅楽には壱越調・平調・双調・黄鐘調・盤渉調・太食調という6つの調があります。で…

雅楽 前編

今日のテーマは雅楽です。神社でよく演奏されるアレですね。 もちろん私は雅楽の専門家ではないので、そこまで深く理解しているわけではありませんが、頑張って解説していこうと思います。 東洋の不思議な音楽 まず雅楽とは次のような音楽です。 www.youtube…

U.S.A. (DA PUMP)

なんか最近この曲が流行っているらしいので、上手いこと乗っかってアクセス数が増えたらいいな、という不純な動機で解説をしてみようと思いますw www.youtube.com DA PUMPは私が小学校か中学校ぐらいのときに、当時の沖縄歌手ブーム(?)の中で華々しく活躍…

音程 後編

音程 後編です。 前編「音程 前編」では長・短・増・減・重増・重減などの音程について学びましたが、一つ解説していなかったことがあります。 完全音程 それは、1度・4度・5度・8度のときの呼び方です。 実は、これらの音程には長・短という呼び方は存在せ…

音程 前編

今日のテーマは、音程です。 「音程が外れている」のような使い方をされるので、一般的にはピッチのことだと思われていますが、実は「2音間の隔たり」のことです。英語では Interval(インターバル)と言います。 「音程が外れている」という言葉は、おそら…

ドレミはCDE

「ドレミファソラシド」とは何語でしょうか。 答えは、イタリア語(正確にはラテン語)です。 グレゴリオ聖歌に「聖ヨハネ賛歌」という曲がありまして、その曲は各フレーズの最初の音がド・レ・ミ…と一音ずつ上がっていく、という面白い特徴がありました。(…

音名と階名

今日のテーマは、音名と階名です。 おそらく音楽の授業で多くの方が混乱するポイントではないでしょうか。下手な数学の問題なんかより混乱するかもしれません。 結論から言うと、音名とは音の名前。階名とは順番の名前です。 はい、解説終わり! …と言いたい…

奏法記号 後編

奏法記号 後編です。前編はこちら(奏法記号 前編) 前編で紹介できなかった記号と、あとは何記号に分類されるのかよく分からないものについて解説していきます。 まずはフェルマータです。 目玉のようなマークで表します。音楽の教科書には「ほどよく伸ばす…

奏法記号 前編

今日のテーマは奏法記号です。 オタマジャクシだけでは表せない演奏上の細かいテクニックを指示するものですが、沢山ありすぎて全ては紹介できません。また、バンドで使う記号、特にギターで必要となる記号はドレミ楽譜出版社のバンドスコアを買うと巻末で詳…

楽典 おすすめの教科書

楽典を学ぶにあたってのオススメの教科書を紹介いたします。 和声を学ぶなら文句なしで音楽之友社から出版されている芸大和声なのですが、では楽典を学ぶときも同様に音楽之友社の黄色い本か…と言うと、そうでもない。 なぜなら、本編中(楽典)でも少し触れ…