音楽理論 ざっくり解説

音楽理論をざっくり解説します。最低限のポイントだけ知りたい方へ

中世前半の音楽 後編

中世前半の音楽 後編です。 前編はこちら「中世前半の音楽 前編」をご覧ください。 グレゴリオ聖歌 前編で「各地で沢山のローカル聖歌が誕生した」と申し上げたように、当初は聖歌や礼拝の形式はヨーロッパ各地でバラバラでした。 しかしこれをローマ式に統…

中世前半の音楽 前編

今回は10世紀頃までの西洋音楽の歴史について勉強しましょう。 現代の我々がイメージするあの「音楽」は、どのような紆余曲折を経て現在の形になったのか。その辺りを中心に解説いたします。 冒頭から恐縮ですが、この辺りの時代については本によって書かれ…

アラブ音楽 後編

アラブ音楽 後編です。 前編「アラブ音楽 前編」ではジンスとマカームについて解説しました。 後編ではリズムと、その他前編では紹介しきれなかったことを勉強しましょう。 コーランを読む イスラム圏には、コーランの内容を朗誦する人達がいます。 www.yout…

アラブ音楽 前編

今日のテーマはアラブ音楽です。 アラブ音楽とは、簡単に言えばアラビア語を話す国々で奏でられている音楽です。 地図で言うとこの辺。 トルコとイランはアラブ世界には含まれませんが、音楽的には影響しあっている点もあり非常に似ていて、親戚みたいな関係…

マルチトニックシステム 後編

マルチトニックシステム 後編です。 前編「マルチトニックシステム 前編」では、2から12までの各マルチトニックを解説いたしましたが、意外に長くなってしまって私個人の意見が書けませんでした。 そこで、自分の意見を書きたいがためにわざわざ後編を用意い…

マルチトニックシステム 前編

今日のテーマはマルチトニックシステムです。 通常の曲はⅠの和音(トニック)が最も安定感があり、この和音を中心として曲が進行していきます。 CメジャーだとAmやEmなんかも一応トニック機能を持ちますが、Cに比べたら安定感は劣ります。 マルチトニックシ…

ピッチクラスセット理論

今日のテーマは、ピッチクラスセット理論です。 「セット」「ピッチセット」など、他にも様々な言い方があるようです。 12音技法「12音技法について」と同様、無調音楽体系化に対するアプローチの一つです。 アレン・フォート著「無調音楽の構造 ピッチクラ…

楽式 後編

楽式 後編です。 前編「楽典 前編」では二部形式・三部形式など、基本的な形について学びました。 後編では三部形式をさらに進化させて、最終的にソナタ形式にしてみましょう。 ロンド形式 楽曲が2つの部分に分けられるものを二部形式、3つの部分に分けられ…

楽式 前編

7月にこちら「アフリカ音楽 前編」のページがバズった関係で、当ブログが2020年の年間総合「はてなブログランキング」の35位にランクインいたしました。 はてなブックマークしてくださった皆様、読者登録してくださった皆様、コメントくださった皆様、本当に…

ドミナントコード上で使えるスケール

ドミナントコード上でどのようなテンションやスケールが使えるかについてのまとめ。 ミクソリディアン ドミナントコードと言えば、代表はⅤの和音です。 アヴェイラブル・ノート・スケールの理論に従うと、Ⅴの和音上で使えるのはミクソリディアンスケールです…