それでは後編に行きたいと思います。
基本的な動きは前編で解説したので、今回は前編で説明しきれなかったことと、あと実際の演奏にも少しチャレンジして頂こうと思います。
dimコード augコード
まず、5度の音に対する注意点ですね。
前編で「基本的には5度の音はルート同様、mとか7とか関係なく一定」であると説明しました。この「基本的には」というのがポイントで、つまり難しいコードになってくるとそうでない場合もあるということです。
まぁ、あまり登場しないコードなので初心者の方は知らなくても問題ないのですが、何事も知らないよりは知っていたほうがいいので、一応説明しておきます。
はい。上の2つのコード、dimとaugがそうです。dimは5度の音が半音下がったパターン、それに対してaugは半音上がったパターンです。
半音下がることを(-5)とか(♭5)と書き、半音上がることを(+5)とか(♯5)などと書く場合もありますので、これらの記号が登場したら注意しましょう。
しかし先程も言いましたが、これらのコードは登場頻度が低いので、初心者の方は無理して覚える必要はありません。
「あれ、dimって半音上げるんだっけ? 下げるんだっけ?」と迷ったら、無理せずにルートだけ弾いていればいいのですw
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分数コード
次に、分数コードの説明をします。
今まで登場したコードは全て「最初のアルファベット=ルート」でしたが、そうでない場合もあります。しかも、これはdimやaugと違って頻繁に登場します。
上のようなものを分数コードと言います。斜線が分数のように見えるのでそう呼ばれます。
アルファベットが2つあるので、一体これはどう弾くべきなのか…と思うかもしれませんが、楽譜をよく見てください。高音部はCのコードを弾いていますが、低音部はレの音ですね。
つまり、分子の部分をギターやピアノで弾き、分母の部分をベースで弾く、という意味なのです。特殊ではありますが、難しくはありませんね。
分数コードはベースラインを滑らかにするためによく使われます。
例えば「C→G→Am→Em」というコード進行があったとします。普通に弾くと次のような動きになりますね。
これでも全く問題はないのですが、人によっては動きがカクカクしていると感じるかもしれません。
そこで、Gのコードのときに、ソをルートにするのではなく、3度の音であるシの音をルートにしてしまいます。同様に、Emのときにミをルートにするのではなく、3度の音であるソの音をルートにします。
すると、上のような「ド→シ→ラ→ソ」という滑らかな動きが出来上がります。
シの音はアルファベットで言うとB、ソはGなので、表記としては、GではなくG/B、EmではなくEm/Gとなります。
詳しく知りたい方はこちらも合わせてご覧下さい。
実際に演奏する!
では今までの知識をフル活用して実際の演奏にチャレンジしてみましょう。Youtubeで「ベース カラオケ」とか「ベース マイナスワン」などと検索すると、ベースの音が入っていない音源がいくつかヒットします。それに合わせて演奏すれば、自宅でもバンド練習ができてしまいます。今は便利な時代ですね。こういうものをドンドン活用しなければいけません。
さて、勝手に拾った動画ですがw これに合わせて練習してみましょう。コードがEm7一発なので今までとは少し系統が異なりますが、ベーシストにとってファンクは必修科目ですから、むしろ調度いいかもしれません。
最初はこんな感じから初めてみましょう。4つのパターンの中から好きなものを選んで、ひたすら繰り返して弾くだけです。ベースはリズム楽器ですからテンポに注意してくださいね。ベースがずれたら全員ずれると思ってください。
慣れてきたら、上のようなパターンにも挑戦してみましょう。最終的にはもっと格好良いパターンを自分で発見してみてください。
さて、ベースの役割が何となく掴めましたでしょうか。沢山練習してバンドを引っ張っていける存在になってくださいね。
先程の映像が収録されたDVDが気になる方はこちら。
自宅でセッション!ベースカラオケDVD 〜コード一発&定番コード進行&定番曲風〜 [ (趣味/教養) ]
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さらに続編的なもの、書きました。