音楽理論 ざっくり解説

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ギターでドレミを弾く 後編

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ギターでドレミを弾く 後編です。

前編ではキーがCのときの弾き方を学習したので、後編ではその他のキーについて勉強しましょう。いきなりこのページにアクセスしてしまった方は、こちら「ギターでドレミを弾く 前編 」を読んでからもう一度来てください。

 

シャープが付く!

早速ですが、次のような音符を弾きたい場合、どうすればいいと思いますか?

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ファとドに#がくっついていますね。一体これは何弦の何フレットを押さえればいいのでしょうか。

 

前編で「1フレット上がると音が半音高くなる」と学んだのを覚えていますか? ということはつまり、ドの音が出るポジションの1フレット先を押さえればド#の音が出るし、同様にファの1フレット先を押さえればファ#の音が出るのです。

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上の指板の図を参考に、色々なポジションで「ド♯ レ ミ ファ♯ ソ」を弾いてみてください。

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始まりの音が大事

上手く弾けましたか?

しかしこの音階、なんか中途半端と言うか、#が付いてないときと比べるとあまり綺麗ではないですね。これは別に♯の付く位置がおかしいとか、チューニングに問題があるとかそういうことではなく、始まりの音がおかしいのです。

 

試しにレから始めてみましょう。

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なんと! 綺麗な音階になりました。不思議なことに、レから始めているのに「ドレミファソラシド」に聞こえますね。

ちなみに「ドレミファソラシド」の音階の名前は、ド(C)から始まる明るい音階なので「Cメジャースケール」と言います。同様に、レ(D)から始まるほうは「Dメジャースケール」と言います。一般的には単に「C」「D」と大幅に省略されて呼ばれます。

 

さて、Cメジャーの音階もDメジャーの音階も両方「ドレミファソラシド」に聞こえるという不思議な現象は一体なぜ起こるのか。

それは、音の上昇パターンが同じだからです。「ドレミファソラシド」を弾く場合、ミファ間とシド間は1フレット分だと前編で勉強しましたね。先程のレから始まる音階も、1フレット分しか上昇しない場所がありました。2つの音階を比べてみましょう。

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なんとなんと! 1フレット分しか上昇しない場所(赤線部)が一緒です。つまり、どちらの音階も3番目の音から4番目の音に行くときと、7番目の音から8番目の音に行くときは1フレット分しか上昇しないのです。

実は、この上昇パターンが踏襲されてさえいれば、何の音からスタートしようとも「ドレミファソラシド」に聞こえるのです。これが「キーを変える」ということです。

 

カラオケでキーを変えても元の曲と同じように歌えますよね。音の高さが変わってしまったはずなのに、なぜ元の曲と同じように歌えるのかと言うと、音の上昇パターンは一切変わっていないからです。音楽で大事なのは、音の高さそのものよりも音の上昇パターンなのです。不思議ですね。

詳しく知りたい方は、こちらも合わせてご覧下さい。 

www.mie238f.com

 

ポジションを変えれば…

CメジャーとDメジャーの音階は、音の上昇パターンが一緒です。言い換えると、フレットの数字も同じパターンで増えていくということです。

ということは、Cメジャーの音階を弾くときの指板上の位置を全て「+2」すればDメジャーの音階が出来上がるのです。

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上の図のように、形は変えずにポジションだけを移動させることで簡単にキーを変えることができます。長音階は全部で12種類存在しますが、弦楽器は1つの形さえ覚えてしまえば、あとはポジション移動だけで残りの11種類全てに対応できるのです。何と合理的な楽器だ!

 

さて、ギターの指板上にドレミがどう並んでいるか、そしてキーが変わった場合はどう弾けばいいか、何となくご理解頂けましたでしょうか。

コードだけでなく単音もマスターして、ギターをフル活用してくださいね。