音楽理論 ざっくり解説

音楽理論をざっくり解説します。最低限のポイントだけ知りたい方へ

移調

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オリンピックで4連覇を成し遂げたレスリングの選手のことではありません。

移調とは、曲の調を変えることです。カラオケで音程が高すぎて歌えないとき、キーを「-1」とか「-2」のようにして下げますよね。簡単に言ってしまえばアレのことです。

 

実は、音楽で重要なのは音の高さそのものではなく「音と音との関係性」です。関係性さえ変わらなければ、高さが変わっても同じ曲に聞こえます。

音と音との関係性とは何か。具体的に見てみましょう。

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上の譜例は、童謡「ぶんぶんぶん」の冒頭です。この3つの音符の関係性はどうなっているでしょうか。

…え、一つずつ下がっている? うん、確かにそうなのですが、それだけでは答えとして不十分なのです。ちょっと鍵盤を使って見てみましょう。

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ピアノの黒鍵も含めて考えると「ソ→ファ」は鍵盤2つ分下がっていますが「ファ→ミ」は1つ分しか下がっていません。同じように下がっているように見えても、実は微妙な違いがあるのです。この「黒鍵も含めて考える」というのがポイントです。黒鍵も含めていくつ下がっているか(上がっているか)というのが「音と音との関係性」です。

つまり、黒鍵も含めたときの音の上がり幅(下がり幅)が一曲を通して一切変わっていなければ、出だしの音が何であろうとも元の曲と同じに聞こえるということです。

(ギターで言うと、フレットの数字の上がり幅・下がり幅が変わらなければ、何フレットから弾き始めても同じ曲に聞こえます)

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例えば先程の「ぶんぶんぶん」が、出だしがソでは低くて歌いづらいのでラから歌いだしたいとしましょう。その場合は、次のようなメロディーになります。

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「最初は2つ下がり、次は1つ下がる」という関係性が見事に踏襲されていますね。

では逆に、出だしがソでは高くて歌いづらいのでファから歌いだしたい場合はどうなるでしょうか。これも先程と同じです。出だしのファから「2つ下がる、1つ下がる」を行えばいいので、

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このようになります。

 

楽譜で見ると下のようになります。どちらもちゃんと「ぶんぶんぶん」に聞こえますね。

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このように、音と音との関係性を変えることなく高さだけを変化させることを移調と言います。カラオケのキーチェンジは、この作業を瞬間的に行っているわけです。カラオケの音は全て数字などのデジタル情報で記録されていますから、その数字を足し算引き算すれば簡単に音を上下させることができます。機械には朝飯前というわけです。

 

ところで…。

上の譜例のように、特定の音(ファなど)が登場する度にいちいち#や♭を書かなければいけないのは大変ですよね。そこで、音部記号の隣に#や♭をまとめて書いてしまっても良いことにします。これを「調号」と言うのですが、詳しく知りたい方はこちらをご覧下さい。

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では話を戻します。

機械は容易に移調が出来ますが、人間がやる場合はどうか。

残念ながら、簡単にやる方法はありません。音を一つ一つ地道に変えていくしかないのです。もちろん慣れればスピードはどんどん上がっていきますし、頭の中で瞬間的に移調して演奏できてしまう人もいます。しかし簡単にできる「裏技」のようなものはありません。

まぁそもそも瞬間的に移調をしなければいけない場面なんて普通はありませんから、遅くてもそれほど問題はありません。あるとすれば、スタジオでいきなりボーカルが「そのキーだと歌いづらいんだよねぇ」と駄々をこねたときぐらいでしょうかw

 

では最後に和音の移調を軽く説明して終わりにしたいと思います。

和音の場合もやることは一緒です。関係性は変えずに、全ての音を上下させればいいだけです。

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もちろんコードの場合も同様。例えばCを「-2」するとB♭のコードになります。「C」とはドのことなので、鍵盤2つ分下げればB♭(シ♭)になるというわけです。

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分数コードは分子分母ともに変えましょう。7thなどの数字は変えちゃダメですよw

 

さて、今回は移調について勉強しました。

試験などで移調の知識が必要になる方は。実際に問題を解いてみましょう。 

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また、冒頭で「音楽で重要なのは音の高さそのものではなく音と音との関係性」と言いましたね。音と音との関係性に注目する能力のことを「相対音感」と言います。それに対して、音の高さそのものに注目する能力が「絶対音感」です。

そのへんにも興味がある方は、こちらをご覧下さい。

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