音楽理論 ざっくり解説

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ギターでドレミを弾く 前編

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今回のテーマは、ギターでドレミを弾く!です。

ギターは和音をジャカジャカ弾くことに特化した楽器ですが、当然単音を弾くこともできます。分かりやすい例としては、ロックバンドのギターソロなどは単音を弾いているわけですよね。

というわけで今回は、ギターのフレット上にドレミがどう配置されているか勉強して、ドレミを自由自在に弾けるようになってしまいましょう。

 

開放弦の音

早速ですが、ギターの開放弦の音は何でしょうか。

引っ張っても仕方ないので正解を発表してしまいますが低いほうから順番に「ミ ラ レ ソ シ ミ」です。

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アルファベットで言うと「E A D G B E」ですね。ドレミとCDEの変換方法が分からない方はこちらで勉強してきてください。

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1フレットは半音

開放弦の音が分かったので、次はフレットごとに音がどう変化していくか考えてみましょう。

実は1フレットというのは、ピアノの鍵盤一つ分に相当します。どういうことかと言うと、1フレット高くなると音がピアノの鍵盤一つ分(つまり半音)高くなり、2フレット高くなるとピアノの鍵盤2つ分(全音)高くなるのです。

鍵盤は必ず黒い部分も含めて考えてくださいね。

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では実際に音の変化を見てみましょう。

…とは言っても、6本の弦を全部紹介すると見づらくなってしまうので、代表としてまずは6弦だけ見てみましょう。

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はい、上の図のようになります。

…え、何で基本的には2フレットで次の音に行くのに、ミ→ファとシ→ドだけは1フレットで次の音に行くのかって?

おぉ、鋭いですね。確かにその通りです。しかしピアノの鍵盤を思い出してください。

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このように、ミファ間とシド間には黒鍵がなく、鍵盤一つ分でいきなり次の音に行ってしまいますよね。先程「1フレットは鍵盤一つ分」であると言いましたが、そのためミファ間とシド間は1フレットでいいのです。

 

ではミからドまで、ちょっと音階としては中途半端ですが弾いてみましょう。

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(実際には、この音符より2オクターブ低い音が出ています)

 

他の弦も使って弾く

さて、先程弾いた音階ですが、5フレットぐらいまでは素早く弾けると思いますが、それ以降は左手をスライドさせないといけないので、あまり素早く弾くことができませんね。

実はこの問題は、他の弦を使うことで回避することができます。

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5弦の開放弦の音はラですね。

ということは、6弦の5フレットと同じ音です。つまり、6弦5フレットを弾くかわりに、5弦の開放弦を弾くことで同じ音が出せるのです。

同様に、6弦7フレットの代わりに5弦2フレット、6弦8フレットの代わりに5弦3フレットを弾くことで、同じ音を出すことができます。

実際にやってみましょう。

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こうすることで、左手をスライドさせることなく、指の動きだけで先程の音階を弾くことができます。(ちなみにお気づきだとは思いますが、5弦も6弦同様、シド間は1フレット分ですね)

 

4弦以上でも考え方は同じです。先程の音階を、もっと上の音まで弾いてみましょう。

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このように、ギター(…に限らず弦楽器は全部そうですが)は各弦の音高の差を利用することで、左手をスライドさせることなく広い音域を弾くことができます。

 

至るところにドレミ

また、少々ややこしい話になってしまいますが、弦楽器は同じ音を様々なポジションで弾くことが可能です。

先程チラッと触れましたが、5弦の開放弦は6弦5フレットと同じ音です。同様に、4弦の開放弦は6弦10フレットと同じ。1弦の開放弦は6弦の24フレットと同じです。高い弦のローポジションで出せる音を、敢えて低い弦のハイポジションで代用することができるということです。

 

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例えば上の譜例は先程弾いた音階の一部(実際に出ている音は1オクターブ下)ですが、これを低弦に移して…、

 

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このように弾くこともできるし、

 

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ちょっと苦しいですが、このように弾くこともできます。

もちろん他にも様々なポジションで弾くことができますから、自分で研究してみましょう。

 

基本的にはローポジションのほうが演奏はしやすいのですが、敢えてハイポジションで弾く理由としては、前後の音の繋がりであまり左手をスライドさせずに演奏できるポジションを選んだり、あとは同じ音でも弦によって微妙に音色が変わるため、ということが挙げられます。

 

コードの仕組み

ではここで改めてコードについて考えてみましょう。コードの構成音は分かりますか? Cだったらドミソとか、Gだったらソシレとか、そういうやつです。分からない方はこちらで勉強してきてください。 

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コードの押さえ方を思い出してみましょう。Cのコードは5弦3フレット、4弦2フレット、2弦1フレットですね。Gのコードは6弦3フレット、5弦2フレット、1弦3フレットですね。

これにドレミを当てはめてみると次のようになります。(Cコードの6弦は開放弦でも構いませんが、できれば弾かないほうが綺麗です)

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なんと、Cのコードは全ての弦がドミソのいずれかを。同様にGのコードは全ての弦がソシレのいずれかを鳴らしています。最初にこれを考えた人は天才ですね!

当たり前と言えば当たり前ですが、コードの押さえ方はこのようにして決まっていたのです。この理屈が分かっていると、知らないコードでも自分で押さえ方を発見することができます。

 

さて、ちょっと長くなってしまったので続きは後編で。後編ではC以外のキーについて解説します。

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