音楽理論 ざっくり解説

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ピアノでコードを弾く(ソロ)前編

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ピアノでコードを弾く(ソロ)前編です。

なぜ「ソロ」という言葉が入っているのかと言うと、ピアノ(キーボード)は編成によって弾き方が色々変わるからです。ベースがいる・いない、ギターがいる・いない、バイオリンやサックス等がいる・いない。少なくとも私は全部変えています。

当然これらを一気に説明することはできないため、とりあえず今回は「歌+ピアノ」或いはピアノ弾き語り用の弾き方を解説いたします。

 

コードを弾く

コードはギターだけのものだと思っている方がいますが、そんなことはありません。コードとは「ドミソ」とか「ソシレ」などの和音を簡略化して表した記号なので、全ての楽器で通用します。

ピアノの場合、クラシックのように五線譜に音符を一つ一つ書いた譜面も沢山存在しますが、必ずしもそのような丁寧な譜面が手に入るとは限らないし、そもそもその音符が難しかったら弾けないかもしれません。

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こんな楽譜(?)しか手に入らないことも…。

よって、ポピュラー音楽をやりたいのであれば「コードを見て適当に弾く」というスキルは必須です。むしろ、細かいことを気にせず自由に弾けるので、慣れてしまえばコード表記のほうが楽です。

 

しかし、ピアノはその「コードを見て適当に弾く」というのが少々難しい。なぜかと言うと、言い方は悪いですが、ギターは適当にジャカジャカやっていれば誤魔化せる楽器です。

それに対してピアノはギターのようにジャカジャカやると変なので、それ以外のこともしなければいけません。つまりギターよりも選択肢が多いので、初心者は何をすればいいか迷ってしまいます。

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コードを覚えよう!

ともかく、まずはコードの構成音を覚えないことには何も始まりません。つまり「Cはドミソ、Gはソシレ…」というのを一つ一つ覚えるのです。

ギターは押さえ方の形を覚えなければいけないし、ピアノはドミソ・ソシレなどの構成音を覚えなければいけない。どちらも大変さは一緒です。ギターとピアノ、どちらを始めようか迷っている人は、形と構成音、どちらが覚えやすそうかで決めるのも一つの手です。

最初は面倒かもしれませんが、これは仕事でもゲームでも何でも一緒です。慣れればいつの間にか「Cというコードを見た瞬間に何も考えなくても指が勝手にドミソの鍵盤を押す」という状態になっています。それまでの辛抱です。

厳しい言い方をすると、この状態になるまで根気よく練習を続けられない人は、申し訳ありませんが向いていません。

 

とりあえず、コードを覚えたい方はこちら「そもそもコードって何?」「コードの覚え方 前編」をご覧下さい。

 

ギター+ベース

では実際にコードを弾いてみましょう。ピアノでコードを弾く際のポイントは「右手がギター、左手がベース」です。

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つまり、右手はコードの構成音を弾き、左手はベース音を弾きます。

ピアノは非常に音域が広く、しかも一度に沢山の音が出せる楽器なので、ギターとベースという2つの楽器の役割をたった一人で担うことが出来ます。右手がもう少し高くなったり低くなったり、左手がオクターブ低くなったり、状況によって細かい違いは発生するものの、ともかく基本フォームはこれです。

 

和音の連結

基本フォームを覚えたら、次は和音を連結させてみましょう。コードは一つだけではあまり意味がありません。複数のコードが繋がって「コード進行」となることによって初めて意味を持ちます。

例えば「C→Am→Dm→G→C」というコード進行を弾いてみましょう。次のような連結はどうでしょうか。

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凄いセンス! 逆に天才!

えっと、これはつまりCがドミソ、Amがラドミなので、右手も左手もそのまま平行移動させただけですね。しかし、このように意味もなく急激な上下運動をするのはあまり良くありません。

 

そこで、和音を転回させてみましょう。

転回とは、和音の音の上下を入れ替えることです。例えばドミソだったら、ドミソの上下を入れ替えて「ミソド」とか「ソドミ」とか、そういう形にして弾くことです。これを利用して右手を変えてみましょう。

 

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はい、こうすれば少ない移動で和音を弾くことが出来ますね。左手とも合わせてみましょう。

 

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それっぽくなりましたね。

左手は弾く音が決まっているので転回のしようがありませんが、先程はベース音にしては少々高い音があったので、一部の音をオクターブ下げました。また、これはあくまでほんの一例ですので、これ以外にも様々な弾き方が考えられます。

 

限定進行・省略

これは少々難しいので初心者の方は覚えなくていいのですが、限定進行音のルールや、どんな音が省略できるのかについての知識があると、重要な音・そうでない音の判断がつくようになります。

無駄音は何個あっても無駄音です。不要なアプリを残しておいても意味がありません。とっとと削除して、別の面白いアプリを入れたほうがお得です。

 

まず限定進行音というのは、名前の通り「次に進むべき音が決まっている音」です。代表的なのはドミナントの3rdの音ですね。あと7thの音もそうです。

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例えばG7の場合、3rdのシはドに、7thのファはミに進行したがる性質を持っています。この性質に従って進行させてやることによって、「Ⅴ→Ⅰ」の進行に特有の「終わった!」という感じを出すことができます。

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後者も決して変なわけではありませんが、やはり前者のほうが「終わった!」という感じが強いですね。このように、限定進行の性質を利用することによって、曲に簡単に起伏をつけることが出来ます。

 

省略できる音については、それほど難しくありません。

まず、左手で使用済みの音は右手パートで省略することができます。

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左手がド、もしくはソのときは「省略しても構わない」程度のニュアンスですが、ミ(第一転回)のときは「省略すべし」とされています。詳しくはこちら(第一転回形の和音)をご覧下さい。

 

また、和音の第5音は無条件で省略してもいいことになっています。

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根音は和音の中心だから省略するわけにいかないし、第3音を省略するとメジャーなのかマイナーなのか分からなくなってしまう。しかし第5音には「根音を支える」程度の役割しかないため、省略しても構わないのです。

言うまでもありませんが、「#5」や「♭5」のときは省略できません。

 

 

ちょっと長くなってしまったので続きは後編で。

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