オープンチューニングとは、ギターの開放弦だけで、あるコード(主にメジャーコード)を鳴らせるようにした調弦法のことです。

例えば上図のように、6弦・2弦・1弦を全音、3弦を半音低くチューニングすることにより、開放弦だけでDコードを鳴らすことができます。
これを「オープンDチューニング」と言います。
他によく使われるものとしては、オープンE(下図左)、オープンG(真ん中)、オープンA(右)などがあります。

ただオープンEとAは音を上げることになるため、アコギだと非常に怖いw
(以下、特に指定がない限り全てオープンDで説明します)
オープンチューニングは開放弦の音がそのままDコードになります。
ということは、1フレットをセーハするとE♭、2フレットをセーハするとE……といった具合に、各フレットをセーハしていくだけで全てのメジャーコードが出せるのです。
ボトルネック
つまりオープンチューニングで演奏をする際は、セーハが簡単に出来る道具があるといい。
そこで使われるのが「ボトルネック」です。
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この筒に小指や薬指をズボッと入れて、ギターの弦に当ててセーハ状態を作り出します。
その名の通り、元々は酒瓶の首の部分を切り取ったものが使われていたようです。
よく使われるのは金属製ですが、ガラス製のほうが若干音が柔らかくなるので、私はそちらのほうが好きです。
ブルース系、或いはそれに関連したジャンルでよく使われますが、ハワイ音楽「ハワイ音楽」のスチールギターでも似たような道具が使われます。
A Song of Old Hawaii - Lap Steel Guitar
先程言ったようにボトルネックはセーハ状態にして複数の弦を弾くのに適していますが、動画をご覧頂ければ分かるように、もちろん単音を出すことも出来ます。
このとき、普段指で弾くときのように、弦をフレットや指板に押し付けてはいけません。
軽く当てるだけ…つまり弦がフレットから浮いた状態にすることで、通常のフレット押弦では出せないピッチも自由自在に出すことができ、更に弦上をスライドさせることでポルタメント効果も出せるのです。
また、ちょっと大袈裟にビブラートをかけると雰囲気が出ますよ。
ちなみにボトルネックやバーなどをギターの弦に当てながら音を出す奏法のことを「スライドギター」と言います。
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スリーコード
では次に、オープンチューニング時によく使われるコードを奏でてみましょう。
ギターの5フレットを押さえると、開放弦に対して完全4度上、7フレットは完全5度上の音が出ます。

具体的に言うと、開放弦がDコードならば、ボトルネックを5フレットに当てるとGコード、7フレットに当てるとAコードが出ます。
このように、オープンチューニングを使うと簡単にスリーコードを奏でることが出来ます。

ブルース系の曲では3フレットや10フレットなんかもよく使われます。

逆にメジャーコード以外は、馴染みのない押さえ方になるため弾くのが面倒です。
特にボトルネック使用時は、ボトルネックを装着している指は勿論、他の指も動かしにくくなるため、複雑な押さえ方はほぼ不可能と思ったほうがいい。
よってオープンチューニングを使うのは主にブルース系やハワイアンなど、難しいコードを用いないジャンルに限られます。
…いや、オープンチューニングをよく用いるからこそ、これらのジャンルは難しいコードを使う方向に発展しなかったのかもしれないw
旋律
オープンチューニングで旋律を弾くのは、当然ながら慣れないとかなり難しい。
しかしブルース系の曲だったら、先程のコード編で紹介した0・3・5・7・10の各フレット、及びそのオクターブ上を使えばある程度誤魔化せます。

(0・3・5・7・10・12フレットのみを使用した例)
それから、開放弦によるメジャーコードの1度と5度に相当する音(オープンDの場合は3弦以外の5本)はスケールを奏でるために使用するフレットがほぼ共通なので、ドレミはあまり気にせず、フレットのみで考えればとりあえず弾けます。(下図)

(Dメジャースケール)
或いはレギュラーチューニングと同じ場所を探すのも良い。
例えばオープンGは2~4弦が通常と同じだから、この3本はいつもの感覚で弾けますね。

同じ理屈で、オープンDとオープンEは(音程としては)高いほうの2本がレギュラーチューニングと同じなので、ここもいつも通り弾けます。

今回の解説は以上です。