音楽理論 ざっくり解説

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転調 前編

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今日のテーマは転調です。

転調とは何でしょうか。曲の調が変わることです。

調とは、簡単に言ってしまえば#とか♭の数ですね。これが変われば転調です。よく最後のサビで半音上がるのが転調だと思ってる方がいますが、…まぁあれも転調であることには違いないのですが、あれだけではないということは覚えておいてください。

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最近のアニソンやアイドルの歌は、サビで転調する曲が非常に多いですね。そういうルールに変わったのかな? と思うくらいに多い。AKB48も、最近は落ち着いたようですが一時期はサビで転調しまくってました。多分、曲の雰囲気がガラッと変わるのがウケているのでしょう。

正直私はあまり良いとは思わないのですがw

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転調において基本となる考え方は「ドミナント・モーション」です。

ドミナント・モーションとは、ドミナントからトニックに解決することで、簡単に言うとG7→Cとか、G7→Cmのような進行のことを指します。

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曲の最後の部分はDm→G7→Cのような進行がよく使われますよね。このG7→Cのドミナント・モーションを、その前のDm→G7のところにも応用するとどうなるでしょうか。

答えはこうです。

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2段構えのドミナント・モーションが出来ました。このハ長調におけるD7のコードは「ドミナントのドミナント」の役割をしているので、ダブル・ドミナントあるいはドッペル・ドミナントと呼ばれます。

 

これがなぜ転調の基本なのか。

はい、D7にはハ長調音階には含まれていないファ#の音が入っていますね。ある音階の音(この場合はハ長調なのでドレミファソラシド)だけを使って作った和音を固有和音(ダイアトニックコード)と言いますが、D7はファ#が含まれているため、ハ長調の固有和音には含まれません。長音階の中で、D7が固有和音として存在できるのはト長調だけです。つまりD7→G→Cという進行の中で、全体としての調はハ長調ですが、D7とGのところはト長調に転調していると考えられます。

狭い意味で言えば、その調の固有和音以外の和音を使えば、それはもう転調と言うのです。ただし、こんなのをいちいち転調だと言っていると煩雑になってしまうので、これは一般的に転調とは言わず、「借用和音」と言います。ト長調から借用してきた和音ですね。

借用和音をどんどん拡大させていくと次のようになります。

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まぁ曲としてはかなり無理がありますが、C7からF7の部分は狭義では一瞬だけヘ長調に転調していると考え、広義ではC7はヘ長調から借用してきた和音であると考えます。

借用ではなく、正真正銘の転調にしたい場合は、もうちょっと長く続けましょう。具体的に何小節以上というのは無いのですが、とりあえずカデンツが一段落していれば、誰が聞いても転調になるでしょう。

 

では転調するにあたって、どんな調に行くことができるのか。

初心者の方にオススメなのが、近親調への転調です。近親調とは、属調・下属調・平行調・同主調のことです。

属調とは、元の調より#が一個多い調。ハ長調にとってのト長調です。下属調は、♭が一個多い調。ハ長調にとってのヘ長調です。平行調とは、#や♭の数は同じですが、主音が違う調。ハ長調にとってのイ短調です。同主調とは、主音は一緒ですが、#や♭の数が違う調。ハ長調にとってのハ短調です。

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これらの調は元の調と親和性が高いため、簡単に行き来することができます。また「変わった!」という感じが弱いため、初心者の方でも違和感なく転調することができます。

先程言ったように、最近のポップスでは「変わった!」という感じを出すために敢えて全然関係ない調に転調することが多いです。慣れてきたら、そんな曲も試しに一曲ぐらいは作ってみるのもいいかもしれません。

 

さて、ちょっと長くなってしまったので続きは後編で。

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