音楽理論 ざっくり解説

音楽理論をざっくり解説します。最低限のポイントだけ知りたい方へ

西洋音楽史 前編

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今回のテーマは西洋音楽史です。

 西洋音楽史と言ってもプレスリーやビートルズの流れを説明したいわけではありません。多分100年後ぐらいにはそういった学問も出来上がると思いますが…。

ここで解説するのは、クラシックの歴史です。

 

クラシックの歴史はどこから始まると思いますか?

バッハの時代からでしょうか。

…いえ、なんと紀元前です。

西洋音楽史の本を開くと、1ページ目に書いてあるのは古代ギリシアです。

なぜそんな時代から始まるかと言うと、古代ギリシアで調律法が発明されて初歩的な音階が出来上がったり、合奏という文化が出来たりしたからのようです。学ぶ側としては迷惑な話です。

一般的に「クラシック音楽」と言ったときに連想されるのは1700年頃から1900年頃までの作品でしょう。

ということは、西洋音楽史を本格的に学ぶ場合、紀元前から1700年までの長い長い間、全く知らない作曲家や楽器の名前、さらには現代人の感覚からすると全く理解できない曲の譜面を見せられ、気力も体力も使い果たし、

「二度とこんなもん勉強するかボケェ!」 と、本を床に叩きつけることになります。

 

というわけで、そのようなことが起こらないように今回は西洋音楽史を「ざっくり」と解説いたします。

 

西暦1000年前後になると、教会旋法が確立し、今の五線譜の先祖であるネウマ譜が発明されます。また、オルガヌムが体系化し、メロディに対してハモリをつけて歌うようになりました。

オルガヌムとは、分かりやすく言うとこんなやつです。

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1200年頃になると、イギリスでは上記のような四分音符だらけの退屈なものではなく、かなり近代的なリズムで歌うようになりました。ハモリも平行移動ではなく、自由に動くようになります。大陸では当時まだ不協和音とされていた3度・6度の和音も平気で使います。

明言している資料は見たことありませんが、もしかしたら当時のクラシック先進国はイギリスだったのかもしれません。

 

そんな中、14世紀か15世紀頃になると満を持して大陸に3度・6度の和音が輸入されます。

また長音階・短音階の発展などが見られ、現在の音楽に近い形になります。

ちょっとこの時代の曲を聞いてみましょう。

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おっと、長音階・短音階の発展などと言っておきながら、ドリア旋法の曲を紹介してしまいましたw

ちなみに、3度・6度の和音が大陸に入った結果誕生するのが、第一転回形の和音です。第一転回形とは、コードで言うとC/Eみたいなやつ。真ん中の音がルートになったやつですね。先程の曲でもガンガン使われていますが、この時代はこれが最先端の和音だったわけです。

この時代の人が今のロックやポップスを聞いたらどうなるのでしょう。雑音にしか聞こえないのでしょうか。ということは、我々が500年後の音楽を聞いたらきっと雑音にしか聞こえないのでしょう。

 

さて、そんなわけで次にやって来るのがバロック時代です。対位法全盛の時代ですね。不協和音の処理方法などが確立され、複雑なフーガが書けるようになりました。

また、イタリアではオペラ誕生に伴って曲がジャンジャン量産され、この時代のクラシック先進国はイタリアになります。

 

そして、お待たせいたしました。バロック後期に登場するスーパースター。その名はもちろんJ! S! バッハ! …ではなく、実はヘンデルテレマンですw

 

二人は超売れっ子の作曲家。フェスで何万人もの観客を熱狂させるようなアーティストです。バロック後期、既に音楽の主流はポリフォニーからホモフォニーへと移り変わりつつありました。二人はどちらかというとホモフォニー風の作品を多く書いたので、言ってしまえば「一般受け」したのです。

ちょっとテレマンの曲を聞いてみましょう。

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中世ヨーロッパ感がだいぶ漂っているのは仕方ないとして、バッハの曲よりは聞きやすいと思いませんか?

バッハの曲はこちら。

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説明不要の超ポリフォニーですねw

過去の技法を完璧に習得し、自分流にアレンジし、これ以上なく複雑で荘厳でトップレベルの芸術性を纏った作品を作るのですが、如何せん時代遅れ。マニア向けなので、一切流行りません。

知り合いからも「バッハさんって昔っぽい曲を作るの上手いな~」などと思われていたようです。褒められてんだか貶されてんだか…。

 

今で言うと、ドット絵職人みたいなものですね。綺麗なCGで可愛い女の子を描くのがヘンデルやテレマン。それに対して、ファミコンの時代が終わり、もはや絶滅危惧種となったドット絵職人の生き残りがバッハです。しかもそのドット絵はやたら複雑で芸術的。好きな人にはたまりませんが、一般受けはしません。

一般受けしないので、仕方なくコツコツと作ってはネット上にアップしていました。テレマン達とは知名度が全然違います。

ではなぜそんなバッハが現在は大人気作曲家になったのか。彼の死後、メンデルスゾーンという人気作曲家が彼の作品を偶然発見し、リツイートしたからです。元々クオリティは申し分なかったわけですから、一気に世界中で評価されるようになりました。

 

めでたしめでたし。

 

ちょっと長くなってしまったので続きは後編で。

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