音楽理論 ざっくり解説

音楽理論をざっくり解説します。最低限のポイントだけ知りたい方へ

対位法 前編

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対位法とは、ルネサンス期からバロック初期にかけて確立された音楽理論です。

簡単に言うと、普通はメロディに対して和音で伴奏をつけると思いますが、それに対して伴奏部分もメロディにしてしまうのが対位法です。もっとざっくり言うと、カエルの歌のような輪唱を思い浮かべて頂ければ分かりやすいと思います。

 

では早速見ていきましょう。

対位法とは、そもそも「どうやったら綺麗にハモれるか」を追求していく中で生まれた理論です。よって基本は3度・6度の和音を使い、たまに5度を入れていくのが無難です。逆に、2度や7度は音が濁るので使えません。

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本を見ると、3度の連続・6度の連続は3回までとか4回までなどと書かれています。別にこの回数制限に意味はなく、つまり「ほどほどにせぇよ」という意味です。

もちろん、連続5度はダメですよ。

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では、以上の条件の下で何となく作ってみましょう。

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まぁ曲としては全然面白くはありませんがw とにかくこんな感じです。

しかし、実際の曲はこんなに単純ではありませんよね。色々と音が動き回ります。よって、そういう音の取り扱いについても学びましょう。

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ある和音の構成音に含まれていない音が鳴った場合、その音を非和声音と呼び、それらの音は元の和音の構成音が変化したものであると考えます。対位法の場合、先程2度や7度の音程は使えないと言いましたが、この非和声音の考えを使うことによってそれらの音程も使えるようになります。

非和声音はこちらでも少しですが解説しています。

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さて、この考え方を使って先程の曲をアレンジするとこのようになります。

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だいぶ曲らしくなってきました。あとは低音パートをもう少しいじるだけですね。低音パートも今の考え方を使ってアレンジしていきましょう。例えばこんな感じです。

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ちょっと和声法っぽくなってしまいましたね。

音楽史を考えればわかりますが、対位法は和声法成立以前にまとめられた理論です。対位法が発展していく中で、「この和音からこの和音に行くと何か気持ちいいぞ」ということがだんだん分かってきたので、その「和音の繋がり」に注目して理論をまとめ直したものが和声法です。

つまり、対位法成立時には和音の進行という概念はなかった(…わけではありませんが、今よりも希薄でした)ので、あまり和音のことは気にせず、単純に音程が協和か不協和かということだけを考えて作ったほうがバロック感が出ますよ。

和音に慣れきった現代人には逆に難しいですがw

 

次に三声以上の対位法について解説します。

三声と言っても特に難しいことはなく、今までやってきた「基本は3度・6度、たまに5度」をそれぞれのパートに適用するだけです。例えばこんな感じです。

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先程和声法っぽくなってしまったので、今度は開き直って思い切り対位法にしてみました。ちょっと怪しい部分もありますが…。ちなみに内声に先程作った曲の主旋律が残っています。

基本的に対位法は何声になってもやり方は一緒です。なので、まずは二声を徹底的にマスターしましょう。そうすればその延長で自動的に三声以上も作れるようになります。

 

あ、そう言えば4度の音程について全然触れていませんでしたね。4度は第二転回形の和音を連想させるため、二声のとき、あるいは三声以上のバスには使用できません。高音で使う場合や、倚音・掛留音として使う場合は問題ありませんよ。

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対位法は音が細かく動き回ることや和音が目まぐるしく変化していくことから、少ない音数でもゴージャスに聞こえるのが特徴です。三声、いや二声でも上手く作れば充分に響きます。

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某RPGの曲(特にお城とか)に対位法で書かれたものが多いのは、中世ヨーロッパの雰囲気を出したかったのが一番の理由ですが、ファミコン時代に少ない音数で曲を書きたかったということも関係しています。

ゲーム好きの方は、お城の曲をイメージすると書きやすいかもしれません。

 

では、少々長くなってしまったので続きは後編で。

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