音楽理論 ざっくり解説

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ナポリのⅡ(ナポリの6)

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今回紹介する和音は「ナポリのⅡ」です。

あまり詳しく調べていませんが、多分これは日本だけでの名称ではないかと思います。英語ではナポリタン・シックス(ナポリの6)と言うらしいです。

私も小さい頃によく遊んだものですよ。元ネタはジャッキー・チェン主演の映画で、それを横スクロール型のアクションゲームにしたものです。子供がたまにフェイントでジャンプしてくるのですが、それを飛び蹴りで倒せた時が快感ですね。

 

…すみません、今言ったこと全部忘れて下さい。

 

ナポリのⅡとは、短調のⅡの和音のルートが半音下がった形です。キーがCmの場合、D♭のコードと同じ構成音ですね。イタリアの「ナポリ派」の作曲家がよく使ったのでそう呼ばれます。主に第一転回の形で使われます。

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レの音が半音下がることによってルートとの間に特徴的な6度の音程が出来上がるので、海外では「ナポリの6」と呼ぶらしいです。

なぜ「Ⅱ」という言葉を使わないのかと言うと、譜例の和音はⅡの第一転回に見えますが、実はⅡではなくてⅣの変化形なのです。Ⅱの和音ではないのだから「ナポリのⅡ」という呼び方は間違いだということです。

 

ま、でも私は「ナポリのⅡ」という言葉で習ったので「Ⅱ」と言いますけどね。これ以降「Ⅱ」と書いてあったら「Ⅳの変化形」だと思って読み進めて下さい。

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さて、この和音は元々Ⅱをベースに作られているので、サブドミナントの機能を持ちます。使い方としては、Ⅱの第一転回をそのまま置き換えるだけですね。

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ただし特殊な和音なので、ここぞという時に必殺技的な感じで使うといいでしょう。

 

ナポリのⅡを第一転回ではなく基本形で使う場合、セブンスの音をくっつけるなら短7度ではなくM7の形にするようです。構成音がD♭のコードと一緒なので、たまに短7度の音をくっつけて「裏コードの正体はナポリだ!」と言っている人を見かけますが、私は違うと思います。

ナポリのⅡはサブドミナントなのに対して裏コードはドミナントなので、そもそも機能が違います。それに、ナポリがⅡの和音をベースに作られるのであればセブンスの音はドですし、Ⅳをベースに作られるのであれば、凄い和音になってしまうので普通はくっつけないと思いますが、敢えてくっつけるならミ♭でしょう。いずれにしても短7度の音はくっつかないのです。

 

裏コードの考え方は、私は「増六の和音」に近いと思います。

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しかし、そもそも裏コードにそのまま相当する考え方が古典和声には存在しないので、意見が分かれるのは当然のことです。上記はあくまで私個人の考えです。

 

例のゲームでも、ラスボスをまともに戦って倒すか、ハメ技で倒すかは意見が分かれると思います。当時私は子供だったのでハメ技で倒してましたw